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薔薇と卓上鏡

ある秋晴れの午後、片田舎の部屋の片隅で、

誰のためでもなくテーブルの上に飾られた

一輪挿しの薔薇と卓上鏡のある風景を描きました。


次の日にはそんな景色があったことなんて忘れているような、

ささやかすぎる日常かもしれない。

でもその瞬間、世界のどこよりも輝いて見えた世界が私にはあります。


手にとってくれたどこかの誰かにも、

ほかの誰にも見せることのできない自分だけの色や光があるはず。

そんな愛すべき日常に、ひっそりとまざっていけますように。

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